人は変われる

夢だった音大進学を諦めた高校時代。
「頑張っても無駄」と、学校をサボって一日中遊びまわり、他人に迷惑もたくさんかけました。
大学入学後も遊ぶことしか考えていませんでしたが、友人に誘われ渋々Prideの見学へ。
そこで目にしたのは、初対面とは思えない熱量と距離感で接してくれる先輩たち。
全員が本気で思いを届けようとする姿。
「頑張るって、悪くないかも」と、気付けば入部を決意していました。

個性が豊かすぎて、もはや個性が溢れ出ているバッテリーの先輩たちを、一瞬で大好きになりました。
こんなに短い期間に、こんなに仲間を大好きになったことは今までありません。

一方、打楽器が未経験の私は、
「楽器が重くて腰が痛い」
「歩きながら演奏できない」
「自分がいないほうが、先輩たちは楽しくできるんじゃないか」
と容赦なく、次々と来る壁を前に泣いてばかりでした。
シーズンの半分は泣いていたんじゃないでしょうか。それは、言い過ぎかもしれませんが、創大祭アリーナコンサートの前日。

帰る直前に「できません、出たくないです」
と先輩の前で号泣して困らせたことは、今でも覚えています。

しかし、どんなに辛くても私は、「先輩に会いたい」という理由だけで、練習に参加し続けました。
そして、様々な本番や大会を経験していくうちに、「みんなと一緒に思いを届けるって楽しい!」と感じるようになりました。

執行期の3年次は、衣装演出責任者に任命していただきました。
本番前は特に作業が多く、衣装部屋に行く度に、泣きながら衣装の準備をしました。
忙しさのあまり何度も心が折れかけましたが、教員採用試験の勉強やアルバイトで忙しいはずなのに、何も言わずに助けてくださった旧責任者の先輩のおかげで責務を全うすることができました。

今年度は、衣装担当の他に、練習運営、備品の管理、会計の業務にも携わり、引退間際まで新しいことに挑戦させていただき、もがきながら成長し続けることができました。
就職活動や掛け持ちのアルバイトとの両立が苦しいときもありましたが、頑張っている同期、いつ会っても迎え入れてくれる後輩たちのおかげで全てやり切ることができました。

2022年、秋。
3年ぶりに開催できた対面での創大祭アリーナコンサート終演後。
「太鼓を叩いてた方ですよね?すごく感動しちゃって、ファンになりました。これからも頑張ってください」と、涙を流しながら握手をしてくださった方がいました。
どこからいらした方なのかも、どのようにPrideを知ってくださったのかも分かりませんでしたが、「全て無駄じゃなかったんだ」と、4年間負けずに頑張ってきたことが報われたような気がしました。

正直、「どうせ遊びたくなってPrideは1年で辞めるだろう」と思っていました。
しかし、この場所が、自分と関わってくださった全ての方が、私を変えました。

堕落した私を変えるきっかけとなった先輩。
1年生の頃からは見違えるほど頼もしくなった同期。
こんな私をいつもいじりながらも慕ってくれる後輩。
創大祭やコンサート、大会に足を運んでくれた方々。
私を変え、成長させてくれて、本当にありがとうございます。
卒業後は、自分に誇りをもてるような自分に成長し続けていきます。

49期 Battery Tenor drum 内田芳美

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